2018年10月に開幕して2シーズン目を迎えたTリーグですが、卓球マニアでもなかなかわからない独自ルールが数多くある。
その中でも特にわかりにくい選手ランクについて、出場レギュレーションとともに解説する。
Tリーグの選手ランクって何?
Tリーグには、「世界No.1の卓球リーグを実現する」という理念がある。
このTリーグの理念に従って、よりハイレベルなリーグとなるように、所属・出場選手に設けられた制限が、選手ランクの仕組みだ。選手ランクは4種類に分かれており、Sランク、AAAランク、AAランク、Aランクとなる。それぞれについて詳しく見ていこう!
TリーグのSランク
Tリーグから発表されているSランクの選手の条件は以下である。
・WR10位以内(直近2シーズン以内)
・オリンピック・世界選手権でシングルスベスト8以内(直近4シーズン以内)
・オリンピック・世界選手権で団体優勝(直近4シーズン以内)
・ワールドツアー(グランドファイナル・T2ダイヤモンド・プラチナ)で優勝(直近2シーズン以内)
まずひとつ目の条件、WRとはワールドランク、世界ランキングのことだ。また、直近2シーズン以内という部分は、2019-2020シーズンの場合は2017年1月以降の成績が加味されるという意味である。
要は、2019~2020シーズンで選手ランクSと認められる選手は以下である。
- 2017年1月以降の世界ランキングで10位以内に入ったことがある選手
- 2015年以降の世界選手権やリオ五輪のシングルスベスト8以上に入賞した選手
- 2015年以降の世界選手権やリオ五輪の団体優勝メンバー
- 2017年以降のワールドツアー(グランドファイナル・T2ダイヤモンド・プラチナ)で優勝した選手
TリーグのAAAランク
続いてはAAAランク。
・WR30位以内(直近2シーズン以内)
・オリンピック・世界選手権でシングルスベスト16以内(直近4シーズン以内)
・Tリーグ前年シーズンにおいて、シングルスでAAAランクに3勝、個人成績13ポイント以上
・ワールドツアー(レギュラー)で優勝(直近2シーズン以内)
Sランクの条件が少し緩和されている内容だ。
要は、2019-2020シーズンに選手ランクAAAと認められる選手は以下である。
- Sランクの条件に当てはまらないが、2017年1月以降の世界ランキングで30位以内に入ったことがある選手
- Sランクの条件に当てはまらないが、2015年以降の世界選手権やリオ五輪のシングルスベスト16以上に入賞した選手
- Sランクの条件に当てはまらないが、Tリーグ前年シーズンにおいてシングルスでAAAランクに3勝、個人成績13ポイント以上獲得した選手
- 2017年以降のワールドツアー(レギュラー)で優勝した選手
TリーグのAAランク
そして、AAランク。
・WR50位以内(直近2シーズン以内)
・日本選手権ベスト16以内(直近2シーズン以内)
・Tリーグ前年シーズンにおいて、個人成績5ポイント以上
AAランクになると、世界選手権などの制限がはずれ、全日本選手権の成績が加味される。
要は、2019-2020シーズンに選手ランクAAAと認められる選手は以下である。
- S/AAAランクの条件に当てはまらないが、2017年1月以降の世界ランキングで20位以内に入ったことがある選手
- S/AAAランクの条件に当てはまらないが、2017年以降の全日本選手権でベスト16以内に入ったことがある選手
- S/AAAランクの条件に当てはまらないが、Tリーグ前年シーズンにおいて、個人成績5ポイント以上獲得した選手
TリーグのAランク
Aランクは上記のSランク、AAAランク、AAランクに当てはまらない選手となる。
ただし、Aランクにも以下のような注釈がついている。
・S〜AAランクの基準は満たさないが、AAランク相当以上の実力があると認められる選手
(少なくとも、AAランクと戦って2〜3回に1回は勝てるレベル)
選手ランクで何が変わるの!?
Tリーグは試合がハイレベルになるよう、選手ランクによって、様々な制限が設けられている。
例えば、Aランクの選手は1試合の団体戦に2名しか参加してはならない。
そして、Sランクの選手が各チームに必ず存在しなければならず、Sランクの選手が8試合以上に出場する義務がある。
さらに、AAAランク以上の選手がすべての試合に出場する必要がある。
出場レギュレーション詳細
Tリーグの出場レギュレーションは以下のようにまとまっている。
(1)Sランク選手が必ず1名以上所属し、リーグ戦の8マッチデー以上に出場すること。
(2)AAAランク以上の選手がリーグ戦およびプレーオフすべてのマッチデーに出場すること。
(3)1つのマッチデーにおいて、Aランク選手は2名まで出場可。
(4)1つのマッチデーにおいて、必ず日本人選手が1名以上出場すること。
(5)リーグ戦4チームマッチ以上に出場する選手が6名以上となるようにすること。
(6)年間の登録選手枠はスポット参戦選手をふくめて最大12名まで。
(7)プレーオフ・ファイナルはベストオーダーで臨むこと。
「プレーオフ・ファイナルはベストオーダーで臨む」というのも入っており、優勝決定戦は盛り上がることが期待される。
まとめ
選手ランクについて、理解していただけただろうか。あくまでも正しい情報は、常にTリーグ公式ホームページから確認いただきたい。
Tリーグの選手ランクに影響する世界ランキングはこちら↓